2004年9月21日

■平成15年度神戸市公営企業会計決算質疑    崎元 祐治

 私は、民主党市会議員団を代表して、平成15年度神戸市公営企業会計決算及び関連議案について、市長ならびに関係当局に質疑を致します。
  まず最初に、今年の夏は、アテネオリンピックで日本人選手団の活躍に日本中が感動しました。東京オリンピック以来の金メダル16個という快挙は、選手の不断の努力はもちろんのこと、監督やコーチなどの関係者が一丸となって取り組んだ結果、私たち国民に大きな感動を与えてくれたのではないかと思います。
  神戸市の公営企業会計も、市役所が一丸となり徹底した経費の節減を行った結果、歳出を抑制して前年度に比べて約66億円好転することができました。
  しかし、下水・港湾・自動車・高速会計が単年度赤字となっており、黒字会計の新都市・病院・工水・水道の4会計をあわせて合計するとその累積損金は2208億円になります。
  これらの赤字を解消するために神戸市がさらに一丸となって頑張る姿勢を今、市民に示さなければならないと思います。
  これらのことを踏まえて、神戸市の公営企業の現状と今後の課題について、矢田市長の基本的なお考えをお伺い致します。
まず最初に港湾事業会計で神戸港の活性化事業についてであります。
  最近神戸港周辺には、中古車や中古建設機械や新車の物流施設が集積しつつありますが、輸出は、残念ながら神戸港以外の港から取り扱うというのが現状であります。
  ポートアイランドPC1〜5の再開発は、親水ゾーンにするという市の基本方針から、少しかけ離れた姿になろうとしていることは、やむを得ない選択であったとはいえ、やや残念であったと思います。
  しかし、過日開催された港湾審議会の中で、ポートアイランド西側のコンテナターミナルPC4・5埠頭を自動車運搬船などが着岸できる公共埠頭に整備するという計画が発表され、低迷する港湾会計においては、向上の兆しがみられるのではないかと思いました。
  このPC4・5の埠頭で輸出の拠点を設けることにより新たな航路を呼び込み、取扱量の増加も期待できるのではないかと推測しています。
  そこで今後は、例えば中古車・中古建設機械オークション会場のように大規模の用地を必要とする企業の進出を積極的に誘致し、神戸が中古車・中古建機の売買のメッカになるようになれば、さらに港の活性化につながると思いますがどうでしょうか。
  今、港湾に求められていることは、時代にマッチした新たな目標を掲げることが必要であると考えますが市長のご見解をお聞かせ下さい。
  併せて、この中古車・中古建機施設においては、近い将来中国からも多くの取引があると推測されますが、市としての対応策をどのように考えているのか市長のご見解をお伺い致します。
  次に、神戸港が人・物・情報が集まる総合的な交流拠点として21世紀の国際港湾という役割をどう維持しようとしているのか。「スーパー中枢港湾」に指定された「阪神港」として、他の港との違いを国内外にどうアピールしていくのか、併せて内航フィーダー貨物の誘致について積極的に取り組むべきと考えますが、市長のお考えをお伺い致します。
 続いて新都市整備事業会計についてであります。
  15年度は、住宅・産業団地を合わせた事業全体で約17万平方メートルの用地処分を行ない、経営状況では、24億3千万円余の純利益を計上し、15億円を一般会計へ繰り出す予定であり、一定の評価を致します。
  今回処分した用地の一つであるポートアイランド2期の用地は、神戸複合産業団地から総延長約14キロメートルをベルトコンベヤで須磨桟橋まで運搬して、そこからプッシャーバージに積み替えられて、ポートアイランド2期まで海上運搬されてきました。
  この時に活躍したベルトコンベヤも一定の役割を果たし、今後は閉鎖・解体されようとしています。
  私たち民主党は、総額約350億円かけたこのベルトコンベヤの跡地を何とか活用できないかと思い、9月8日に現地視察に参りました。担当職員の話によりますと須磨桟橋にかかる国道やJRの上にある部分は解体し、それ以外のトンネル部分や中継基地となる場所の処分については、今後検討していくということでありましたが、我々が実際に見たところ、まだ充分に使えるコンベヤ機械であるし、使わずに蓋をして閉鎖するだけではもったいないような気がしました。
  そこで、ベルトコンベヤの跡地を売却地として、またコンベヤは、港のガントリークレーンのような売却対象物として考え、局内部で改めて使い方を検討してはどうかと思います。
  以前、鶴甲団地造成時の東部1・2工区建設に使ったベルコン跡地は、神戸大学に売却し今では、コンクリートを作る実験施設にしているそうであります。また、建設局に買い取ってもらい下水道に利用しているとも聞きました。
  このように、再利用・転活用が充分にできる施設でありますから、売却を幅広く広報し民間の企業や、また大学や研究機関に、または庁内の必要な局に売却してはどうでしょうか。ご見解をお伺い致します。
 次に、中央市民病院の今後のあり方についてであります。
  昨年の5月に懇話会から基本構想に関する報告書が提出されたのに続き、今年6月には基本構想案が策定され、公表されています。
  この構想案の中で病院の規模に関し、現在17日前後である平均在院日数をさらに短縮し、14日になることを前提に600床程度の病床で整備するとの考え方が示されています。
  しかしながら、核家族化や高齢化社会の進展などによって、退院や転院などに大きな不安を抱えている患者、家族の方が多くいることが現実にあり、入院したらすぐに退院のことを考えなければならないというのが現実であります。
  在院日数の短縮をするのはよいのですが、そうした方々の不安を取り除き、市民の立場に立った医療を提供することが、市民病院には求められているのではないでしょうか。
  このためには、市民病院だけでなく、地域医療機関との連携はもとより、介護療養型施設や老人保健施設などの福祉施設との連携を強化し、多くの市民が適切なサービスを受けられるような取り組みが必要であると思います。
  そこで、将来のアジアにおけるトップを目指すべく中央市民病院の整備にあたり、先端医療の充実はもとより、市の基幹病院として、強力なイニシアチブをとって、地域医療機関及び福祉施設との連携を推進するためのシステムづくりを行っていくべきと考えますが、市長のご見解を伺いたいと思います。
 関連して、西市民病院については、平成12年5月に震災からの復興を果たし、平成15年度では、入院で320人、外来では1100人を超える患者さんの治療にあたっておられ、とりわけ、市街地西部地域の中核病院として、長田・須磨・兵庫の3区から多くの患者さんを受け入れています。
  また、救急患者の受け入れも震災前に比べ増えており、このことについては一定の評価をしています。
  しかしながら一方で、脳神経外科や胸部外科がない、あるいは敷地が狭く病院設備のスペース確保にも無理がある中で、病院運営を行うなど、大きな課題を抱えているのも否めない事実であります。
  こうした中、今以上に医療の質の確保・向上を図り、全市民から信頼される西市民病院に成るためには、市民病院群をはじめとする医療機関との連携強化はもとより、患者を最優先に院長の強力なリーダーシップのもと、医師を中心とした医療スタッフが、チームとして一体となって医療サービスを提供するなど、運営面でのさらなる取り組みが重要であると考えています。
  現在、西市民病院の今後のあり方について検討が進められていると仄聞しますが、こうした運営面での取り組みも含め、どのような方向を目指し、どのような西市民病院にしようと考えているのか市長のお考えをお伺い致します。
(再質)市民の声や患者の声を把握する必要があるのではないか。そのためには外部委員の人選の中で多く取り入れる必要があるのではないか。
 次に自動車事業会計についてお伺い致します。
  交通局は、抜本的な経営改革のスタートラインに立ち、職員が一丸となってこの難局を乗り越えていこうとする決意が私たちに伝わってきます。
  過日の港湾交通常任委員会で落合営業所などの4営業所の管理受委託予定事業者が決まったと報告がありました。このように新たな時代に入り効率的な業務執行、安全かつ確実な運行および、市民サービスの維持向上を図るために、今こそ、より一層市バスのネットワークを拡充していかなければならない時期が到来していると考えています。
  現在運行している市バス路線の中でも、狭隘な道路や急坂を定員40人程度の小型バスによって運行している、灘区南北路線(102系統、103系統)、及び東灘区南北路線(37系統)は、お年寄りの利用者が6割を超えています。
  このように高齢化社会の進展に対応するものとして、新たな乗客需要をとらえているため、乗客数も年々増加傾向にあり、地域の評価も高いのであります。
  神戸市内には、まだまだこのような乗客需要のある地域、例えば塩屋、北落合、緑ヶ丘、長田神社の東西エリアなどがあり、これらの地域では小型バスにおけるモビリティの確保が急務であると思っています。
  また、その運行時間でありますが、例えば午前10時から午後4時までの昼間時間帯には、大型バスによる通勤・通学ラッシュ時の対応と異なり、従来から大型バスでは道路事情等により運行できなかった地域を含めて、中・小型バスで、きめ細かなバスの運行に取り組むことも考えられます。
  これは、これからの高齢化社会におけるバスの重要な役割であり、また潜在的な乗客需要の掘り起こしにもつながるものとして、積極的に推進しなければならないと思います。
  この中・小型バスによる地域密着型バス路線について市長のお考えをお伺い致します。
 次に、高速鉄道事業でありますが、地下鉄の1日あたりの乗客数は307,000人で前年度比1%減となっており、西神・山手線は1.9%、5,180人の減となっています。西神・山手線の乗客減の傾向は続いており、最近のオリックスと近鉄との合併が収入減にさらに拍車をかけるのではないかと危惧しています。
  とりわけ海岸線においては、15年度は若干の乗客数の増がありましたが、当初計画の乗客数に大幅に達成できていないのが現状であります。
  ここで改めてインナーシティ活性化のリーディングプロジェクトを今まで以上に充実させると共に、海岸線周辺の観光スポット等へのアクセスの一つとして海岸線を利用してもらえるような方策を考えなければならないと思いますが、市長の決意と見解をお聞かせ頂きたいと思います。
 また、地下鉄沿線の人口増加が見込めない中で、土日祝日の乗客増対策としてエコファミリー制度という社会実験を実施していますが、平日こそマイカーから公共交通への利用転換をはかる必要が高いと思います。
  地下鉄の路線名及び駅名の記号・番号表示を進めていることもあり、神戸を訪れる観光客等に地下鉄の利用促進を働きかけるために、神戸への来街者に対して、観光スポット等への地下鉄・バスによるアクセスを知ってもらう工夫が必要だと考えるがどうでしょうか。
  また、会計上莫大な収入は見込めないにしても、広告収入も4億2,700万円で、対前年度比6.3%減に落ち込むなど、厳しい状況が続いています。
  地下鉄の駅や車内を見渡すと、広告が少なく、神戸市直営の広告ばかりが目につきさびしい感じがします。
  そこで、広告主のニーズや交通広告の現状を把握し、既存媒体の活性化、及び新規媒体の開発・研究に努めるべきであると思います。
  具体的には広告需要を勘案したメリハリのある料金設定や、広告担当部門、指定代理店の意欲的な営業活動による広告の販売促進などに積極的に取り組んでいくべきと考えておりますが、市長のお考えをお伺い致します。
(再質)西神山手線の乗客増対策としては、やはり、これまでのようにヤフーBBスタジアムをフルに市民球団として利用してもらわなければならないと思います。先日の、楽天のプロ野球への進出に関する報道がなされましたが、オリックスとの関係も含めて市民球団は是非必要であると思いますが、市長のご見解をお伺いします。
 最後に水道事業会計についてであります。水道事業会計の平成15年度決算は、利用者の節水傾向や、冷夏多雨の影響によって、給水収益が前年度より7億円減少したにもかかわらず、局全体が一丸となって人件費や物件費をそれ以上に節減するこにより、14年度の6億3千500万円の赤字から、4千800万円の黒字決算となったことは、評価をしています。
  その経費の節減内容を見てみると、給与の4%カットなどにより人件費を節減し、水道サービス公社への委託料の削減、修繕費の減などにより物件費を抑制。その他にも投資的経費を抑制することにより減価償却費や支払利息を削減するなどのたゆまない努力をされています。
  しかし、その一方で神戸市水道の最大の特徴である水源の4分の3を他に依存しているために生じる費用であります、受水費については、配水量全体が減っているにもかかわらず、まったく削減されていないのが現状であります。
  受水費は、水道事業会計の費用383億円のうち、118億円と3割を占める重要な要素であって、そのうち阪神水道企業団からの受水分については、1立方メートルの単価は61円96銭と、比較的安価でありますが、もう一つの兵庫県用水給水事業からの受水分は、単価154円と阪水の約2,5倍にもなり、費用的にも11億6千万円となっています。
  この問題については、16年度の予算審査の中でも議論しましたし、15年度の包括外部監査でも意見されています。
  今後も給水収益が減っていく中で、収支均衡を維持していくためには、県水の歴史的な背景は充分理解しているつもりですけど、神戸市の財政を鑑みると受水費をたとえ少しでも減少させ、費用負担を減らす必要があると思いますが市長のお考えをお聞かせください。